話題の書籍、佐藤航陽さんの「お金2.0」です。
知人からお薦めされて読んでみました。お金自体の知識を得ると言うよりも、社会学として、教養としての読み物で、2016年~2018年の最新のテクノロジーのビジネス活用という理解でした。
私の理解のまとめです。内容は書籍を購入されることをお勧めします。
第1章 お金の正体
お金の成り立ちからビジネスの拡大に何がキモになるのか。
成長するサービスとは何かについて、Facebookを例に挙げて説明されています。
人間の脳が快感に感じる仕組み、企業経営や働き方まで言及しているのは、振り返って思い出してみると1章から幅広いです。
なんと、1章が全体の1/3なんです。
ビットコインの仕組み自体をケインズの具現化と解釈しているのは著者の教養の高さが伺えました。
第2章 テクノロジーが変えるお金のカタチ
ビジネスも貨幣の管理も中央集権から分散化する、
シェアリングエコノミーの普及、
それらを支えるブロックチェーンやIoTについてスピード開設です。
技術は日々高度に安く簡単になっていきますよね。
第3章 価値主義とは何か?
刷りすぎて増えすぎたお金は相対的に資産価値が減っています。というのは昨今あらゆる書籍で語られてますよね。
あらゆる価値を最大化しておけば、その価値をいつでもお金に変換することができますし、お金以外に物と交換することができるようになります。
国家が管理してきた貨幣も、個人や企業がテクノロジーを使って代わりの価値を流通させられるようになり、複数の経済圏が生まれる、という著者の発想はとても画期的です。
第4章「お金」から解放される生き方
この章は起業家ならではの視点でした。働きかがは給与からやり甲斐に。自分の価値が上がる働き方をする。
ミレニアル世代は転職が当り前になってきます。これまで自分が熱中できる仕事をすることで本当の成果が出せる、というのは頭で考えていてもなかなか実行に移せなかったのではないでしょうか。
多くのミレニアル世代人生の意義のようなものを探している世界では、内面的な欲望を満たす価値を提供できる人が成功しやすくなります。
リーダーシップを発揮できる人ですね。
第5章 加速する人類の進化
最終章から結びまではちょっとボリュームが少なくなってしまった感があります。
「お金は道具である」
サラリーのために働いている人、お金と感情が切り離せないでいる人には示唆あるメッセージでは無いでしょうか。
とある資産家から聞いたのは「お金に悪い印象を持っている人は絶対に金持になれない」でした。
真理なんですね。
まとめ
読んで損しない書籍です。
アダムスミス、ミヒャエルエンデ、ケインズ、脳科学、ビッグデータ、ブロックチェーン/暗号通貨、価値・信用経済、非中央集権化と、これまで提唱された議論を最新のWeb/アプリ テクノロジーやそれらを使ったビジネスにマッピングしているところは流石。
最新技術とビジネス、価値観をジェットコースターのように読める楽しい書籍でした。
これは社会学です。